キムジュンホ記者
2010.10.12 01:39:24
<1部>S放送告発番組の虚偽性
昨年2月、キリスト教福音宣教会チョン・ミョンソク総裁は、証拠と証人のあいまいな事件で10年の重刑を宣告された。
そして、2月15日発行されている‘月刊民政’には、‘審理を担当した裁判官たちが宗教に対する理解不足と無理やりに作られた世論によって判断がブレたことはないのか’と、この事件の顛末について詳細に扱った。
筆者もやはり様々な証拠と状況を見た時、裁判部の判決についていくつか疑問点がある。
また、キリスト教福音宣教会とチョン・ミョンソク総裁に対するネガティブな見方についても、絶対的に同意するには引っかかる部分がある。
そのような理由は、まずキリスト教福音宣教会に近く入っていって観察したことがあるからだ。
記者は自身の役割についての鉄則を守るべきだ。特に、社会で大きな影響力を持ったマスコミは、公正性の使命を果たさなくてはならない。そのマスコミの中心部は記者だ。
なぜなら、最終段階が伝達だとしたら、第一段階は情報探索と収集だが、記者がまさにその第一番目の役割をしているからだ。
ところで、その第一段階で収集した情報が正確性に欠けるなら、公正性はそれ以上言うまでもない。
だから、記者は情報の事実いかんを完璧に確認せずに、話を編集する程度の記事を書くべきでないという鉄則から絶対に外れてはならない。
去る2008年、噂に過ぎなかった、別名‘ナ・フナ事件(*)’で、ナ・フナは記者会見を直接開き、本分を果たせない記者たちにこのように忠告を加えた。
‘事実も確認せずに記事を書いた記者は幇助者であり、誤った記事を見ても反駁する記事を書かない記者は傍観者だ’
今まで、異なる言論でキリスト教福音宣教会とチョン・ミョンソク総裁に対し、批判的に書かれた数々の記事。疑問点をすっきりと解消しがたい裁判部の判決。
筆者をはじめとし、疑問に思っている読者たちのために、その解答に向けて共に一歩ずつ歩み出してみる立場で、その一番目の記事を始めてみたい。
*韓国人歌手ナ・フナをめぐるデマに関して、本人が記者会見を開き弁明した一件。
S放送局、JMS教団告発 果たして事実なのか?
1999年当時、ファン氏とキリスト教福音宣教会の信徒たちが共に修練院に移動する中で発生した事件をS放送局では‘拉致事件’として報道した。
しかし、実際、警察調査では、拉致ではない単なる暴行事件だった。それで、この事実を確認して‘警察ジャーナル’はS放送が拉致事件として誤報したことを‘単純暴行事件’として記事化したことがある。
その後、チョン・ミョンソク総裁は、海外宣教に発ったが、S放送局は、JMS教団の総裁が会員たちに性的いやがらせをして香港に逃走し、海外でも問題を起しているという内容を告発形式で放送した。
この番組を通じて、チョン・ミョンソク総裁の行いを既成事実化し、他の媒体は確認も無く、受け売り式に記事の上張りを始めた。
しかし、当時放映された番組の内容を見てみると、誰でも明確にわかる問題点いくつかがあった。
まず、チョン・ミョンソク総裁が‘女一人を伝道して来い(?)’といった説教タイトルだ。
当時、放送に出てきた場面は、教団で撮影した映像で、95年主日礼拝‘感謝する生活’という説教だった。しかし、放送で抜粋した部分のオリジナルは‘命の十分の一、10のうちの1つを伝道しなさい’という内容だった。放送は‘10のうち1つ’という部分を、はっきり聞き取れないように処理していて、字幕には‘女一人’と表示し、放映した。
二番目は、チョン・ミョンソク総裁は礼拝と行事の時だったが、実際ビデオを検証すると、男女が共にいた場面だったにもかかわらず、放送では女性だけが映っている場面ばかりを編集し、放映した。
この2つの部分は、視聴者たちに‘異性的に問題があって、女性ばかりを相手にしている教祖’という認識をさせるようにしてしまった内容だ。
最後は、JMSがチョン・ミョンソク総裁のイニシャルという主張だ。
しかし、キリスト教福音宣教会は、JMSという名称を一度も公式的に使用したことはなく、取材当時も公式名称として、‘国際クリスチャン連合’を使用していた。
そして、イニシャルJMSは聖書、ヨハネの黙示録22章16節に、‘わたしイエスは、使をつかわして、諸教会のために、これらのことをあなたがたにあかしした。わたしは、ダビデの若枝また子孫であり、輝く明けの明星である’という聖句から引用し、救い主であるイエス様を中心とした信仰文化を作って行くため,Jesus Morning Starを短縮し、JMSという用語をメンバーたちの間で使っていたことだった。
▲裁判所が判決を下した和解勧告文
この後にも続けられたS放送局の偏向的な報道に対し、裁判所は結局和解勧告決定を下したが、主要内容は次の通りである。
-キム○○氏等の一方的な情報提供資料を放送に使ってはならない。
-放送48時間前に該当団体に告知しなければならない。
-放送分の5%を保証し、反論報道を行なえるようにしなければならない。
-これに反した際には、1件当たり3000万ウォンを賠償しなければならない。
この判決は当然の結果だが、すでに放送は一方的に進んでしまっており、当時放送を見た人々は今なおそれを真実として受け止めているという点だ。
また、キリスト教福音宣教会の信徒たちは、その余波を身に受けながら信仰と共に各自の生活を守ってこなければならなかった。
しかし、それでも幸いなのは、最近の視聴者や読者たちは、マスコミの内と外をわかって、マスコミにのまれるばかりではない。だから、キリスト教福音宣教会とチョン・ミョンソク総裁に対する世論も、真実に耳を傾け始めた。
また、記者たちも、‘ナ・フナの厳しい忠告’の影響を受けたのか、その頃から以前とは飛躍的に変わり、偏向した内容ではない真実と事実確認を根拠としてペンを握っている。
このような賢い世論と共に、無念な人々のもどかしい胸の内が解かれることを期待し、1編のペンをここで置く。
<2部>性暴力被害者と主張していたYさん、法廷で良心宣言
月刊民政(2月号)、ブレイクニュース、週刊誌 事件の内幕(2月28日付け)などで、チョン・ミョンソク総裁の10年刑最高裁判所判決に疑問を提起する記事が続けて報道されている。
ニュースデイリーも、去る12日、‘キリスト教福音宣教会(JMS)とチョン・ミョンソク総裁、隠された10年の真実’<1部>S放送局の告発番組の虚偽記事報道に続き、性暴力被害者と主張していたYさんが、法廷で良心宣言をした内容の記事を<2部>として続けていく。
○…K氏が先頭に立って性暴力の被害者女性4人の記者会見、事実と異なる
1部で扱った内容の中にある、別名‘ファンニャン事件’を指して、‘なぜ、ファンニャン拉致事件が単なる暴行事件なのか’と、警察ジャーナルサイドに抗議していたK氏は、アンチJMSの代表的団体である、エクソドスを率いていた人物だった。
K氏は、2006年4月18日、被害を主張している4人の女性たちをおもてに立てて、記者会見を開いた。記者たちは正義の側で努力をしているというK氏の主張を聞こうとした。
しかし、強姦にあった女性が記者会見をする?それも1人ではなく4人が集まって?実際、強姦にあってから間もない未婚女性が集まって出てきて、記者会見をするということは、まれなことだ。また、キリスト教福音宣教会を脱退した一人の女性は、エクソドスの被害女性の集まりといって参加してみたが、‘強姦された人がどうやって自信満々に強姦された経験を語ることができるのか理解できない’と告げてきた。
このケースについて、性暴力カウンセラーのLさんも、‘一般的に、関係に対するひどいショックを受けた場合を見ても、3~5年過ぎてからやっと悪い記憶が薄れる。これも治療過程が伴った場合の話だ。けれど、一般の関係でない、一方的な強姦、すなわち性暴力に対する記憶は精神的衝撃のレベルが非常に大きいため、時間ももっとかかる。だから、わずか何ヶ月から数年間に起こったことを、何人もの前で堂々と話すことは難しいことだ。特に、未婚の女性であれば、若い女性は再起を念頭に置くので、周囲のネガティブな認識を最小化したがる’と語った。
記者会見に対する疑問点は、K氏が主張する内容の事実真偽いかんを判断するプロセスで、ある程度解消された。当時、記者会見でK氏は、‘被害女性たちがひどい性的暴行を受けて、歩くのも困難なほどに深い傷を負い、下血をした’と主張した。しかし、事件現場にあった、当時のCCTV(防犯カメラ)をよく見ると、被害者らしくない笑顔で、歩き方もまた、全く不便そうでない様子が撮影されていた。
○...事件の被害者診療結果 異常なし、Yさん虚偽陳述であると法廷で告白
2006年4月4日、事件の被害者と主張しているBさんとYさんの診断結果を整理すると、次のようになる。
―中国公安病院診断:処女膜に異常なし。とりたてて異常や性的暴行の痕跡を見出すことができない。Yさんは当時生理中と診断。
―警察病院カルテ:処女膜に全く損傷なし。いかなる形の性的暴行の痕跡も見出すことができない。
―国立科学捜査研究所:精液検査結果 陰性反応
そして、この診断結果を裏付ける決定的な事件が法廷で起こった。それは、他でもなく、性的暴行の被害者を見たということで法廷告訴を共に進めていたYさんが、偽証をしたと語り、告訴を取り下げたことだ。Yさんは母親の手を握り法廷に現れ、警察と検察陳述を繰り返し、被害事実を完全に否定した。裁判部は‘証人が告訴内容と異なる陳述をすると処罰を受ける可能性がある’と告げたにもかかわらず、Yさんは‘処罰を受けてもかまわない。実は性的暴行を受けていなかった。自分と同じく告訴したBさんも、強姦や性的暴行を受けた事実は全く無いにもかかわらず、エクソドス側にけしかけられて虚偽で告訴をして、今まで虚偽陳述をしたのだ’と明かした。すると、性的被害者だと主張している4人と共に記者会見を開いたエクソドスのK氏は、Yさんを偽証嫌疑で告発した。
今回の記事での一番大きな疑問は、K氏の行動だが、まず、‘記者会見でなぜ嘘をついたのか?’2番目、‘法廷で良心宣言したYさんをなぜ告発したのか?’だ。
K氏が不義に満ちた世の中における正義の時代の英雄だというならば、そのすべての行動は理解しやすいだろう。けれど、K氏の嘘は正義とはほど遠い。被害女性の代弁者を自称するK氏が正義でない他のことに目的を置いているとしたら、私たちは、もう少し見守って、真摯に判断してみる必要がある。
<3部>チョン・ミョンソク総裁、わかってみたら被害者(?)K氏20億ウォン要求
噂対真実、‘キリスト教福音宣教会(JMS)とチョン・ミョンソク総裁、隠された10年の真実’連載記事1・2部に続いて、アンチJMS団体‘エクソドス’を率いて来たK氏が要求していた20億事件についての内容で連載の最後、<3部>記事を始めたい。
○・・・K氏、示談名目で20億要求
正義のために闘う(?)K氏は、アンチJMS団体‘エクソドス’を率いて、被害女性たちと記者会見を開き、長い間キリスト教福音宣教会と複数回に渡る法廷戦をしてきた。実際、文無しの一個人が裁判をしようとしたら、少なくないお金がかかる。それも、1,2件でなく、何件かの場合はなおさらだ。けれど、K氏は本当に‘不義には我慢ならない正義の性分’だから自腹を切ってまで、正義具現のための闘争をしたのだろうか?
K氏についての様々な疑問を持っていたキリスト教福音宣教会側のP牧師は、K氏に数回に渡って会っており、K氏が、示談金の名目で20億を要求するという事実を直接聞いたと明かした。(この内容はP牧師が法廷証人席でも陳述したところの内容であり、これに関連し、K氏が20億を要求した内容を録取した資料もある。-下段資料参照)
K氏がP牧師に‘お前たちがいくら頑張っても、チョン・ミョンソクは絶対に韓国に戻れないだろう。検事の中でJMSと聞くと歯軋りする奴らがいる。部長検事レベルでも3人もいる。俺に示談金20億をくれたら被害者たちと一緒に告訴したものを取り下げよう’と言った。これに対してP牧師は、総裁が韓国に戻ってきたら真実が明らかになるだろうと言ったが、K氏は‘一生中国の監獄で腐るようになるだろう。もし、総裁が戻ってくるとしても、S放送や記者たちが黙っていないだろう’、言論と人脈の力がどれほど恐ろしいのかわかっていない、と言った。
このように、K氏は以前キリスト教福音宣教会(JMS)側のNさんに、告訴取り下げ状を見せ、20億の示談金をくれたら告訴を取り下げると言い、P牧師と会った時にもその話を出しながら、20億をくれなければ、絶対に告訴取り下げはできないと、示談金を続けて要求した。
▲K氏が20億の示談金を要求した録取録(以下拡大表記内容)
ソン:「いくらですか?」
キム○ヒョン「20億」
○・・・20億の示談金、チョン・ミョンソク総裁1次身柄引き渡しも確定した後、1億4千に金額を変更。なぜ?
K氏は、チョン・ミョンソク総裁に害を加えた事実について、反省文を認証付きで宣教会に提出しており(1999年11月15日)、チョン・ミョンソク総裁に謝罪の手紙を送ったことがある。(2005年3月17日、7月21日)しかし、以後、金を要求した。これに対し、チョン・ミョンソク総裁は次のようにK氏に返信した。
‘愛する恋人も争ったら敵になるのに、イエス様の御言葉通り、争ったら誰でも敵になり、心が苦しいし、どっちみち、心苦しく、害になるばかりだろう’‘あなた(K氏)が考えてみたら私(チョン・ミョンソク総裁)は悪い人間ではないということまで言っておいて、お金を要求するなら、私の気持ちは複雑になるばかりだ’
チョン・ミョンソク総裁の返信でもわかるように、K氏が絶えず金の要求をしてきた事実は明らかだ。
けれど、チョン・ミョンソク総裁の1次身柄引き渡しが決定されてからほどなくして、K氏は今まで要求してきた示談金20億を、突然1億4千に下げた。1億4千はK氏が裁判過程で発生した罰金を返済するための金額であり、K氏の父親の被害保証金は良心を尽くしてしてくれと言い、けれど1~2千万ウォンではだめだとP牧師に提案したのだ。
▲1999年11月15日 K氏が宣教会側に送った反省文
‘チョン・ミョンソク総裁とその兄弟を・・・名誉毀損した点について深く反省しつつ、この反省文を提出します’
▲2005年 K氏がチョン・ミョンソク総裁に2度にわたって送った謝罪の手紙(左:3月17日、右:7月21日)
チョン・ミョンソク氏へ
・・・
こんにちは。***です。
・・・今まで誤解をし、名誉を毀損して侮辱を与えた点をまず謝罪申し上げます。
チョン・ミョンソク総裁へ
こんにちは。
私はエクソドス会長
***です。
まず、過去6年間、総裁に対し、私とエクソドスメンバーたちが誤解をし、名誉を毀損し侮辱した点、改めて謝罪申し上げます。
▲チョン・ミョンソク総裁がK氏に送った手紙の返信
お金を要求するならば、私の気持ちは複雑になるばかりだ
○・・・形のない恐ろしい力、悪い噂の石打ち
K氏は、前年、法廷でチョン・ミョンソク総裁の10年刑に大きな役割(?)を果たした人物のうちの一人だ。そのようなK氏はキリスト教福音宣教会側から、1銭も受け取ることができなかった。それは、チョン・ミョンソク総裁が‘決してお金でやったらいけない’と繰り返し念を押したからだ。これこそが‘真実は真実でのみ証明されなければならない’という意味であり、同時にどんなものでも示談する件が絶対にないという事実を語っている。万が一、告訴取り下げ状を見せ、K氏が要求していた示談金20億を前もって渡していたら、チョン・ミョンソク総裁は法廷まで行く必要も、10年刑を受ける必要もなかっただろう。しかし、真実を知っているチョン・ミョンソク総裁本人やキリスト教福音宣教会は、無罪判決を確信したが、その結果は余りにも違っていた。
マイケルジャクソンも、生前‘児童への性的いやがらせ嫌疑’という良くない噂がついて回ったが、死後に、当時被害者としてジャクソンを告訴していたジョーダン・チャンドラーが‘金に目が眩んだ父親にさせられてしたことだった’と告白し、その無念な汚名をようやく晴らすことができた。
噂を流し、伝え聞く、流布者と幇助者たちには‘事実’はあまり重要ではない。ただ、のっぺりとした日常に、面白いネタであればそれでいい。こうした悪い噂は、事実として受け取られ、インターネット情報時代に速い水の流れに乗って、グロテスクな世論として形作られる。結局その世論は巨大な石に変わって、はばかりなく鞭を打つ。そこに何の罪もない人たちが倒れて死ぬようになるのだ。
いくら法廷で10年刑が言い渡されたからといって、‘全ての噂が結局事実だった’と結論付けられる問題ではない。言い換えると、法廷で有罪判決が下されたからといって、本当に有罪ではないのだ。そして、やはり全てが終わったのでもない。真実を知る者たちが、最後まで諦めずに勇気を出すならば、結局真実は暗闇を切り開き、光として現れるだろう。
今、キリスト教福音宣教会の信徒たちは、チョン・ミョンソク総裁の教えどおり、イエス様を生活の中で第一に置く生き方をするために、金曜になると、国内400の教会と海外50の国で天国聖霊運動をインターネット生中継で進めている。ある信徒は言う。‘私たちの信仰の根本は聖書に出てくるイエス様だ。イエス様をよく教えてくださったチョン・ミョンソク総裁の無念さは確実に明らかにされると信じている’
無実に地下鉄で痴漢として裁判にかけられた人の実話を扱い、日本の刑事裁判の問題点を如実にあらわした映画‘それでもボクはやってない’の最後のセリフを終わりに、‘キリスト教福音宣教会(JMS)とチョン・ミョンソク総裁、隠された10年の真実’をタイトルとした記事連載を締めくくろうと思う。
‘どうか私をあなたたち自身が裁いて欲しいと思うやり方で裁いてください’
記事原文 http://www.newsdaily.kr/news/articleView.html?idxno=33956